最高裁国民審査を忘れるな!2009/08/27

 8月30日の総選挙の際、同時に最高裁裁判官の信任を問う国民審査が行なわれる。
 国民審査は、任命後初めての衆議院選を迎える裁判官と、初審査から10年を経た裁判官を、衆院選の際に信任を問うもの。今回、対象となるのは05年9月の前回衆院選後に任命された桜井龍子、竹内行夫、涌井紀夫、田原睦夫、金築誠志、那須弘平、竹崎博允、近藤崇晴、宮川光治の9人の裁判官だ。
 1949年に最初の国民審査が行なわれてから、これまで20回(今回が21回目)で延べ148人が審査の対象となったが、一度も罷免された例はないし、そもそも不信任の×がついた率は最大で15.2%しかない。

 だいたい最高裁判事の人事なんかだれも関心もってないもんね。最高裁長官は「三権の長」とされながら、名前知ってる人すらほとんどいないんじゃなか。ちなみに竹崎博允って人ですが。
 形骸化が指摘され久しい。司法制度改革審議会の意見書にも一応、「最高裁判所裁判官の国民審査制度については、その形骸化が指摘されている。こうした現状を見直し、最高裁判所裁判官に対する国民の信頼感を高める観点から、最高裁判所裁判官の国民審査制度について、国民による実質的な判断が可能となるよう審査対象裁判官に係る情報開示の充実に努めるなど、制度の実効化を図るための措置を検討すべきである。」とか書かれているんだけど、まったく手つかずのままなんだよね。
 実際、辞めさせたい裁判官の欄に×印を書いて、×が過半数だと罷免されるんだけど、何も記入しなければ「信任」とみなされ、×印以外の記入はすべて無効となる。一覧の両端に書かれた人の×が多いといわれている程度でほとんど反応なしが実態だ。これを○を付けた者だけ信任するなど逆転させて、各裁判官に実績アピールさせることにすればだいぶ変わると思うけどね。一番×が多い1人を退任させるとか、活性化する方法はいくらでもあると思う。結局、「よらしむべし、しらしむべからず」的な発想の結果なんだよね。

 そもそも憲法上は最高裁判所の裁判官は、内閣が任命することとなっているが、実際は最高裁事務総局という密室の中で司法官僚によって決められている。内閣は事務総局があげてくるリストを追認するだけ。有権者やメディアの関心の薄さと、国民審査の形骸化の悪循環を、断ち切ることが出来るか。裁判員やロースクールだけじゃなく、司法改革に残された課題は多いと思うのだけど。

 なお、平和フォーラムは、護憲連合だった時代から、毎審査毎に啓蒙運動をしているのだけど、なかなか有権者の高い関心巻き起こすには至っていない。今回は、竹内行夫、涌井紀夫、竹崎博允の3人に×を付けようと呼びかけている。この他、一票の格差や国旗国歌強制問題で批判の強い那須弘平氏も×にしろいう声が強いので、結論。

 竹内行夫、涌井紀夫、竹崎博允、那須弘平氏に×を!
 当日分からなくなったら全部に×を!
 ※無効になるので○はつけないでね。


チラシ2
国民審査チラシ


コメント

_ Snow ― 2010/08/04 12:27

まぁ、裁判官の是非を問うのはいいのですが・・・。
基本的人権の一つである私の著作権を侵害してそれを問うのはどうかと思います。
http://coolway.air-nifty.com/photos/tokyo_view/sdsc00782.html
私の写真を使ってもいいですけどね、一言、断りがあって欲しいものです。いつもだったら、まぁ無断で使われても別に良いんですけどね。法律的な主張をしているこのページにおいて、無断で使われたと有っちゃ、私はこのページに対して矛盾を感じて成りませんよ。

写真は今後もどうぞお使いください。
今後は説得力ある行動をお願いします。

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