60年たっても放射線2009/08/07

内部被ばくの写真
 長崎原爆の日を前にして、興味深い写真が報道された。長崎原爆で死亡した被爆者の体内に取り込まれた放射能が、被爆から60年以上たった今も放射線を放出している様子を撮影したというのである。撮影したのは長崎大の七条和子助教らの研究グループ。
 爆心地から0・5~1キロの距離で被爆、急性症状で1945年末までに亡くなった20~70代の被爆者7人の解剖標本を研究していたという。
 アルファ線が、被爆者の肺や腎臓、骨などの細胞核付近から放出され、黒い線を描いている様子の撮影され、アルファ線の跡の長さなどから、長崎原爆に使われたプルトニウムによるものとほぼ確認された。
 小さなニュースだけど、こりゃすごいことだよ。長年、軽視され続けてきた内部被ばくの事実が、ずばり撮影されているわけだから。やはり体の中に放射能を取り込んでしまうということは大変なことだ。低線量被ばくの危険がこれまで言われていたよりずっと大きいのではないかということも議論されるようになってきたし、内部被ばくの証拠もこれだけはっきりと撮影されたわけだから、被ばくの影響についてもう一度、根本的な再検討を行なうべきではないか。DS86 (被曝線量評価)だDS02 だ原因確率だと言ってる場合じゃないって。
 細胞の中に取り込んで60年後にこんだけハッキリアルファー線が写っちゃうんだから、内部被ばくの影響は相当大きいのはまちがいないよ。残留放射線や放射性降下物、内部被ばくの影響についてきちんと再評価して、原爆症の認定基準についても根本的に見直す必要があるだろう。
 へんな政治的配慮で緩めるんじゃなくて、きちんと被ばくの影響を再評価した方がいい。もちろん高齢な被爆者には時間がないので、救済は救済で即刻行うべきなのは当然ですよ。

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