八ツ場ダム予定地に行った2009/11/08

国道付け替え橋の橋梁
 11月7日~8日、労働情報の三役で川原湯温泉に行ってきました。他の人は車で昼から行っているんだけど、僕は笠原さんの偲ぶ会があったので、夜に合流。笠原さんの会を早めに抜けさせてもらって、バイクで関越を一直線で約3時間。到着は9時で、すでに夕食は片付けられ、巨大おにぎりが遺されていました。結局、夜を徹して飲み且つ議論をしたので、駆けつけて良かったのですが。
 川原湯温泉というのは、今や注目の八ツ場ダム建設予定地にある温泉。ダムが出来ると沈んじゃうところなのです。8日は、せっかくなので吾妻渓谷とやんば館に。紅葉の最盛期は過ぎていたのだけど、吾妻渓谷って本当にきれいなところ。行ってみれば、これをダムに沈めちゃう(※吾妻渓谷の水没は一部)なんてトンでもない、って一瞬で理解できる。川原湯温泉も、想像していたよりずっと立派な温泉だ。ダムに沈めて平気だというのだから、もっとずーっと寂れた小さなところかと思っていた。こりゃダメだよ。
 これだけの自然環境と、人々の暮らしや歴史を、沈めてしまうというなら、相当の必然性が無いとダメでしょう。もちろん、ずーっと反対してきたけど国がごり押しして、しょうがないから渋々受け入れたら、こんどは勝手に止めますなんて、フザケンジャネーヨ、っていう人の気持ちもよく分かるけど。ここは、そういう経緯は経緯として、ここを本当にダムに沈めてしまってよいのか、本当にそれがどうしても必要なことなのか、他に手立てはないのか、公平に検証するべきだ。僕は、ダムについて専門的な知識はないけど、少なくとも素人目には、治水にしても利水にしても、この犠牲を払うほどの切迫性があるとは思えない。
 いずれにしても国のダム計画の翻弄されてきた人々に対する補償は当然しなくてはならないだろう。すでに移転した人でも希望する人には最低でも現状復帰まで保証すべきだし、希望しない人も新しい環境での生活の安定がえられるよう支援する必要がある。現状維持の人にも十分な慰謝と、ダム計画によって新規の投資が行なわず生活基盤が劣化していることを考慮して補償していくことが必要だ。それでも、本当に切迫した必要性がないのなら止めた方がいいよ。失うものが大きすぎる。とりあえず、そう思いました。
 どうも、皮肉なことに話題のスポットなっているようだ。やんば館という展示施設は、以前はたまにトイレを使いに寄る人がいる程度の状態だったそうだが、この間注目を浴びた結果で、大混雑していた。自治体議員のバッチをつけたオッサンたちを乗せたバスとか「共産党」ってプレートをつけたバスがぞろぞろ集まってきて、何だかな~と思った。まあ、よく考えてみれば、自分たちも物見遊山の域を出ないわけだからまったく同じなんだけどね。

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