加藤和彦氏が自殺 ヤック・デカルチャー2009/10/19

加藤和彦
 加藤和彦さんが死んだ。10月17日、軽井沢のホテルで首をつって自殺したらしい。うつ病が悪化していて、遺書もあったということだから、たぶんそうなのだろう。
 もちろん楽曲を通じて知っているだけで、直接本人を知っているわけではないけど、団塊の星がまた一つ落ちたって感じで、寂しいな。「ザ・フォーク・クルセダーズ」も「サディスティック・ミカ・バンド」も時代の壁を破って先の方へ転がっていったような印象。北山修には学生運動チックな香りがして結構親近感があったけど、加藤和彦はもっとずーと主観的で先の方を走っていたように感じていた。ちなみに北山さんの方は医者になって精神分析学会の会長をやったりして偉くなってるんだよね。
 まあ280万枚売れたという「帰って来たヨッパライ」は別格なんだろうけど、代表作っていうと「イムジン河」、「悲しくてやりきれない」、「水虫の唄」、「青年は荒野をめざす」、「あの素晴しい愛をもう一度」って、どの記事も書いてある。
 ちょっとちゃうよ。イムジン河なんかはエピソードとしてはおもしろいけど、別に彼の曲じゃない。加藤和彦の代表作は、妻の安井かずみが詞を書いた『愛・おぼえていますか』だろう。超時空要塞マクロスで、ゼントラーディー軍とメルトランディ軍の闘いの帰趨を決する歌だかんね。やっぱ。僕なんか訃報を聞いたとき、頭の中を飯島真理の声がぐわんぐわん鳴り響いたけどね。この名曲のことがほとんど報道で出てこないのは、やはりアニメを軽く見ているのか。ヤック・デカルチャー!