石川本部長、青春を返してやれよ:足利事件 ― 2009/06/17

足利事件で冤罪の可能性が高まったため無期懲役刑の執行が停止され釈放された菅家利和さんが、6月17日、栃木県警を訪れ県警本部長と面会した。石川正一郎本部長は「長い間つらい思いをさせたことを心からおわび申し上げます」と深々と頭を下げた。最高検の伊藤鉄男次長検事や警察庁の吉村博人長官が相次いで謝罪や遺憾の意を表明しているが、捜査幹部が菅家さんに直接謝罪するのはこれが初めて。
菅家さんは釈放直後の記者会見で(栃木県警の刑事や起訴した検察官らに対して)「間違ったでは済まない。絶対に許さない」語っていたが、石川本部長の謝罪を受けた後の記者会見では「本部長が謝っているのを見て考えが変わった。許す気になった」と話した。一方、「誤ったDNA鑑定を行い、無実の私を17年半苦しめた科警研の技官らは絶対に許さない。再審で間違いを明らかにしてほしい」と述べた。
う~ん。いい人じゃん、菅家さん。17年というのは長いよ。やはり「間違っていたでは済まない」と思うな。当時の捜査官はみな懲役17年くらい入ってこいといいたい。23日にも東京高裁が再審開始を決める見込みだが、よほど真剣に捜査の過程を検証し、二度と同じことが起きないようにしてほしいものだ。
菅家さんの奪われた17年は返ってこないが、それでも冤罪が晴れ自由になれるのならマダマシともいえる。福岡県飯塚市で92年に起きた女児2名殺害事件で、足利事件と同様の不確かなDNA鑑定で死刑が確定した久間三千年(くまみちとし)氏は、すでに死刑が執行されてしまっているのだ。物証が乏しく本人が無罪を訴えていたにもかかわらず、DNA鑑定を根拠に死刑が確定したこの「飯塚事件」もいま冤罪の可能性が高まっている。
どうすんだよ。殺しちゃっても「間違いでした」で県警本部長が頭を下げれば許されるのか。死刑の執行を命じた法務大臣は殺人罪に当たるんじゃないか?
無実の人間が冤罪で死刑になるなんてことが許されるなら、とても法治国家とはいえないわな。「疑わしきは罰せず」という刑事司法の根本原則がここまで空洞化していることには愕然とする。
直ちに同様の方式のDNA鑑定のすべてをやり直せ。DNAを証拠として下された判決は、より精密な最新の方式で鑑定をやり直して確認できない限り証拠から排除して、裁判をやり直せ。少なくとも要求があったものについてはすべて無前提に鑑定をやり直す。そのぐらいが当然ではないのか?
アメリカでは、イノセンス・プロジェクトと呼ばれるDNA再鑑定によって、すでに220人を超える人の無実が証明され冤罪から救済されているという。DNA鑑定は急速な進歩を遂げているということだから、日本もその技術を積極的にいかし真実を明らかにしていくべきだ。
足利事件についても検察や警察はDNAの再鑑定に抵抗し、菅家氏の釈放にも後ろ向きだった。被害者感情云々というコメントもあったが、冗談じゃないよ。冤罪の解明に後ろ向きだということは、真犯人を見逃しているかもしれないということだ。これこそ被害者にとってもっとも許せないことではないのか?
菅家さんは釈放直後の記者会見で(栃木県警の刑事や起訴した検察官らに対して)「間違ったでは済まない。絶対に許さない」語っていたが、石川本部長の謝罪を受けた後の記者会見では「本部長が謝っているのを見て考えが変わった。許す気になった」と話した。一方、「誤ったDNA鑑定を行い、無実の私を17年半苦しめた科警研の技官らは絶対に許さない。再審で間違いを明らかにしてほしい」と述べた。
う~ん。いい人じゃん、菅家さん。17年というのは長いよ。やはり「間違っていたでは済まない」と思うな。当時の捜査官はみな懲役17年くらい入ってこいといいたい。23日にも東京高裁が再審開始を決める見込みだが、よほど真剣に捜査の過程を検証し、二度と同じことが起きないようにしてほしいものだ。
菅家さんの奪われた17年は返ってこないが、それでも冤罪が晴れ自由になれるのならマダマシともいえる。福岡県飯塚市で92年に起きた女児2名殺害事件で、足利事件と同様の不確かなDNA鑑定で死刑が確定した久間三千年(くまみちとし)氏は、すでに死刑が執行されてしまっているのだ。物証が乏しく本人が無罪を訴えていたにもかかわらず、DNA鑑定を根拠に死刑が確定したこの「飯塚事件」もいま冤罪の可能性が高まっている。
どうすんだよ。殺しちゃっても「間違いでした」で県警本部長が頭を下げれば許されるのか。死刑の執行を命じた法務大臣は殺人罪に当たるんじゃないか?
無実の人間が冤罪で死刑になるなんてことが許されるなら、とても法治国家とはいえないわな。「疑わしきは罰せず」という刑事司法の根本原則がここまで空洞化していることには愕然とする。
直ちに同様の方式のDNA鑑定のすべてをやり直せ。DNAを証拠として下された判決は、より精密な最新の方式で鑑定をやり直して確認できない限り証拠から排除して、裁判をやり直せ。少なくとも要求があったものについてはすべて無前提に鑑定をやり直す。そのぐらいが当然ではないのか?
アメリカでは、イノセンス・プロジェクトと呼ばれるDNA再鑑定によって、すでに220人を超える人の無実が証明され冤罪から救済されているという。DNA鑑定は急速な進歩を遂げているということだから、日本もその技術を積極的にいかし真実を明らかにしていくべきだ。
足利事件についても検察や警察はDNAの再鑑定に抵抗し、菅家氏の釈放にも後ろ向きだった。被害者感情云々というコメントもあったが、冗談じゃないよ。冤罪の解明に後ろ向きだということは、真犯人を見逃しているかもしれないということだ。これこそ被害者にとってもっとも許せないことではないのか?
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