社民党と自衛隊 違憲か否か2010/03/12

村山総理
 3月12日の参議院予算委員会での福島党首の答弁が話題になっているらしい。現に「福島党首、自衛隊合憲認める」とか、「自衛隊は合憲 参院予算委で質問に“そうです”」などと報道されていて、問い合わせもある。
 実際には佐藤議員の質問には事実誤認が多いし、党首の答弁にも誤解を招きやすい不正確な部分がある。実際は自衛隊と憲法の問題ついて社民党としての認識はすでに固まっているのだが、今回に限らず党首の発言が党の公式見解を外れている場合が多い。党として自衛隊の存在は合憲としてきたし、そもそも与党として閣僚を出している以上、政府の組織を違憲だなどと言えるわけがないのである。当日、直前にもその旨は申し上げたのだが、たぶんその辺は腑に落ちていないのであろう。事務局の力不足にも責任があるかもしれない。

 ちなみに、社民党としての「自衛隊と憲法」の問題に関する認識は、村山政権時代に政策転換した内容が現在まで維持されている。

 具体的には、以下のようなものである。
●94年7月20日の衆院本会議の羽田孜議員の代表質問への村山総理答弁
 「私としては、専守防衛に徹し、自衛のための必要最小限度の実力組織である自衛隊は、憲法の認めるものであると認識するものであります。(拍手、発言する者あり)後が大事ですから、どうぞお聞きください。
 同時に、日本国憲法の精神と理念の実現できる世界を目指し、国際情勢の変化を踏まえながら、国際協調体制の確立と軍縮の推進を図りつつ、国際社会において名誉ある地位を占めることができるように全力を傾けてまいる所存であります。(拍手)」

●94年9月3日の社会党第61回臨時全国大会決定
①「非武装」は党是を超える人類の理想。「中立・非同盟」は東西対立が消滅し歴史的役割を終えた
②自衛のための必要最小限度の実力組織である自衛隊を認める。現在の自衛隊は憲法の枠内にある。日米安保条約は堅持する
③PKOには憲法の枠内で積極的に参加する。PKF凍結解除を含めた国際平和協力法の見直しはPKO協力の実績を踏まえて検討する

 61大会の議案の該当部分に対しては党の政策と内閣の政策を分け、党の政策は「自衛隊を違憲」としたまま維持すべきとする修正案が提案されたが、当時の久保書記長が「首相と党委員長で政策の使い分けはできない。自衛隊違憲を主張するだけでは政党の使命は果たせない」として否定し、修正案は賛成152反対222で否決、原案が採択されている。

 自社さ政権の崩壊後、村山政権時代の自衛隊容認を見直すべきとの声が上がり、98年1月の第4回党大会は以下のような決定を行ない、94年の政策転換を自己批判した。

●98年1月24日、社会民主党第4回定期全国大会決定
・1994年6月、社会党と新党さきがけの政策合意を自民党が承認することによって発足した村山政権は、自民党一党支配時代ではできなかった懸案(略)などに取り組み、リーダーシップを発揮しました。(略)
 就任直後の村山首相は、政権の首班として、また自衛隊の最高指揮官として、従来からの政府の憲法解釈を外交の継続性を尊重しました。村山首相は所信表明演説で「冷戦の終結によって、日本においてもイデオロギー対立の時代から現実に即した政策論争を行う時代へと大きく変わろうとしている」という認識を示し、「安保堅持・自衛隊合憲」というこれまでの社会党の基本政策とは異なる演説を行いました。しかし党員や支持者からは、この演説が突然のことであり、党内の手続を経ていなかったことに、不満が広がっていきました。
・社会党は1994年9月、第61回臨時大会を開催して安保・自衛隊などの基本政策の転換を行いました。その趣旨は、「自衛のための必要最小限度の実力組織である自衛隊を認め、現在の自衛隊は憲法の枠内にある」との新しい認識に立って「軍縮とシビリアン・コントロールを基本に、自衛隊の任務を厳しく限定し『目に見える専守防衛』に徹するための、防衛力の再編・整備と縮小に努める」とし、さらに「日米安保条約は、冷戦終結後の日米の役割増大や日本とアジアの関係を視野に入れて、引き続き堅持します」というものでした。
 少数党から送り出した首相を支え政権を安定させる責任がわが党にあったため、首相発言を契機に事後承認のかたちで転換が行われました。しかしこの転換は、党内論議の時間的余裕もなく、党大会での機関決定は行われましたが、党内外からさまざまな意見が寄せられました。また、市民・有権者の中には「基本政策を転換したことについてのきちんとした議論や説明がない」といった率直な疑問も存在しています。
 今後、これらの声に謙虚に耳を傾け、日米安保条約や自衛隊等の位置づけについては「2010年への政策ビジョン」の論議とあわせ、改めて国民的な議論を起こします。その際、私たちがめざすのは、単純に昔に戻ることではなく、21世紀の世界をリードできる平和・安保・外交政策をうちたてることです。

 この決定を受ける形で、99年になって当時の土井たか子党首を委員長に基本政策委員会を設置し、基本政策の再検討を行なうこととなった。事務局長を当時の田英夫外交防衛部会長が努めたこともあって、政審に着任したばかりの私が事務局を担当した。94年以前に戻すことも含めて、あらゆるパターンを検討したのだが、結局94年の政策転換を維持し、新たな基本政策を策定して上書きすることとしたのである。
 このような役割を果たすために作られたのが、2001年5月に公表された「二十一世紀の平和構想――核も不信もないアジアを」、通称「土井ドクトリン」と呼ばれている文章だ。土井ドクトリンでは、「憲法の理念」を強調し非軍事の世界を目指しながら、自衛隊自体は容認している。

●2001年5月「21世紀の平和構想」(土井ドクトリン)
 憲法第9条に基づいて「平和基本法」を制定し、肥大化した自衛隊の規模や装備を必要最小限の水準まで縮小するためのプログラムを策定します。当面、自衛隊に関しては、軍事力肥大を生む軍産複合体の増殖をおさえ、国会による文民統制のシステムを強化し、情報の公開を徹底させ、基本的人権に抵触する有事立法や秘密保護法をやめさせ、また隊内いじめ事件で発覚した自衛官の基本的人権侵害を防ぐ制度を創設します。(略)
 将来的には、いずれ自衛隊は国境警備、国土防衛、災害救助、国際協力などの任務別に分割し、縮小、改編することをめざします。

 土井ドクトリンの記述を見れば明らかなように、土井党首の基本的な立場は「ソモソモ論として違憲とは言わないが、周辺事態法以降の活動範囲をどんどん広げている自衛隊の実態は憲法の理念に反するのではないか」、「自衛隊の実態は憲法上問題がある」というものであった。
 2003年に党首となった福島党首は、こうした経緯や党の安全保障政策には直接関わった経緯がなかったこともあって、これまでの経緯とあまり関係なく、「法律論としては違憲」というトーンを打ち出すことも多かった。
 福島党首の下で、社民党の基本的な立場を再確認するために新たな「宣言」を策定することとなり、当時の保坂展人企画委員長の下で起草された。政審は直接担当せず企画委員会が事務局を担当したが、ここでは自衛隊は「現状、明らかに違憲状態」とされている。様々な議論の中で最終版で「現状」と「状態」を挿入する修正を加えたものであり、「ソモソモ論として違憲」ではないという判断が勝ったことを示している。

●06年2月「社会民主党宣言」社民党第10回全国大会決定
 現状、明らかに違憲状態にある自衛隊は縮小を図り、国境警備・災害救助・国際協力などの任務別組織に改編・解消して非武装の日本を目指します。また日米安全保障条約は、最終的に平和友好条約へと転換させ、在日米軍基地の整理・縮小・撤去を進めます。

 これが最新の党の公式見解である。その後の政策集等もこの立場で書いている。


 1、自衛隊の存在自体は憲法の枠内にあると考える。
 2、日本の平和や安全に関わりのないインド洋やアフガニスタンなどにまで活動範囲を拡大した自民党政権下の自衛隊の実態は違憲状態と言わざるをえない。
 3、鳩山内閣の下では、憲法の理念に基づいて自衛隊は運用されるはずであり、されていると考えている。


 存在自体は村山政権自体に合憲として現在まで変わらない。活動の実態と憲法の乖離はケースバイケースで判断していく。イラクやインド洋まで自衛隊を派遣していた自公政権下の活動の実態には違憲の疑いがあるが、鳩山政権下では憲法の理念に沿った運用がされるように努力するということだ。

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3月12日/参院予算委員会
(※当初、発言主旨を掲載したがご批判をいただいたので、事後に議事録に差替えた。)
佐藤正久君【以下敬称略】: 自民党の佐藤正久です。防衛政策について質問させていただきます。福島大臣、3月1日の予算委員会におきまして、自衛隊が合憲か違憲か、これについて社民党の見解を述べられております。覚えておられますか。
国務大臣(福島みずほ君)【以下敬称略】: 3月1日に述べたとおりです。
佐藤: 自衛隊は合憲か違憲か、まだ社民党は結論を出していないと言われました。思い出されましたか。
福島: そのとおりです。
佐藤: 自衛隊が合憲かどうか、政党としての基本的な考え方を持たなくて、本当に政党政治ができるんですか。今この瞬間も、自衛隊員は陸に海に空に、国内に国外に、防衛大臣の命令の下、体を張って国を守っているんですよ。与党の社民党が自衛隊が合憲、言わなくてどうするんですか。大問題だと私は思いますよ。平成18年の社民党大会におきまして、自衛隊は違憲状態と言われました。それから4年たって、今、社民党はもう与党です。与党の社民党が合憲と言わなくてどうするんですか。自衛隊は合憲ですよね、違いますか。
福島: 社民党宣言を私たちはつくりました。その社民党宣言をみんなで議論してつくったその結論をその後も変えておりません。当時、イラクに自衛隊が派遣をされている、そのような状況は問題であるというふうに考え、その状態は問題であるという議論を大いにいたしました。ですから、社民党としては、その社民党の宣言以上でも以下でもありません。それは社民党の見解です。
佐藤: やっぱり鳩山丸は泥船だというふうに多くの国民が思いますよ。与党の一員であってもそういうことを今でも言われている。国民は不安になりますよ。ほかの国から見ても異常です。国を守れずしてどうして命を守れるんですかと、そういう議論になりますよ。福島大臣、社民党はまだ決めていないと言われました。でも、福島大臣は閣僚です。一閣僚として、国務大臣として、自衛隊は合憲か違憲か、どちらですか。
福島: 社民党の見解は申し上げました。閣僚としての意見は控えさせていただきます。私は社民党党首ですから。
佐藤: 閣僚の意見を言わなくてどうして予算がこれは組めるんですか。もう一度お願いします。
福島: 社民党の見解は、以上、言ったとおりです。(発言する者あり)
 社民党の見解は申し上げたとおりです。閣僚としての発言は控えさせていただきます。
委員長(簗瀬進君)【以下敬称略】: 速記を止めてください。〔速記中止〕
簗瀬: 速記を起こしてください。暫時休憩します。
※午後2時12分~18分 休憩
簗瀬: ただいまから予算委員会を再開いたします。休憩前に引き続き、平成22年度総予算3案を一括して議題とし、質疑を行います。
福島: 内閣の一員としては、内閣の方針に従います。
佐藤: ということは、自衛隊を合憲と認めるということでいいですね。明確に御答弁をお願いします。
福島: 社民党の方針は変わりません。そして、内閣の一員として、内閣の方針に従います。したがって、自衛隊は違憲ではないということです。
佐藤: 福島大臣は自衛隊を合憲として認めたということでいいですね。お願いします。
福島: 内閣の一員として、内閣の方針に従います。
佐藤: はっきり答えてくださいよ。違憲じゃない、違憲じゃない、だけど、合憲と言っていないじゃないですか。明確にお願いしますよ。
福島: はっきり言っているじゃないですか。内閣の一員として内閣の方針に従います。
佐藤: 自衛隊は合憲ですか。福島大臣、もう一度お願いします。
福島: 内閣の一員として内閣の方針に従います。繰り返し申し上げているとおりです。
佐藤: 副総理、自衛隊は合憲ですか。
国務大臣(菅直人君)【以下敬称略】: 言うまでもありませんが、この予算には自衛隊の予算も入って、全員が閣議でサインをしておりますし、内閣としては自衛隊は合憲というふうにもちろん考えているというよりも、そういう形ですべてのことを進めております。
佐藤: 福島大臣、内閣の方針は自衛隊は合憲だということで、福島大臣も合憲と認めるということでいいですね。イエスかノーかでお願いします。
福島: そうです。
佐藤: 初めからそう言えばいいんですよ。この防衛予算というのは内閣全体で決めた意思でしょう。自分もサインしたんでしょう。それで、今この瞬間もハイチの方にも海外で隊員は行っているんですよ。何でここまで時間掛かるんですか。おかしいと思いますよ。防衛大臣、今のやり取りを聞いて、国の守り、あるいは隊員あるいは家族のことを考えたら、怒りとか憤りがわいてきませんか、防衛大臣。
国務大臣(北澤俊美君)【以下敬称略】: 国政の中核に位置する問題で、大臣を拝命しながら、感情的に怒りを爆発させるとか、そんなことは思いません。
佐藤: よく分からなかったんですけれども、防衛大臣、防衛大臣は指揮官なんですよ。このあいまいなままで防衛予算を作ったと。信じられませんよ。今この瞬間も隊員は動いているんですよ。その与党が合憲かどうか閣僚がなかなか言えない。大問題だと思いますよ。私も、ゴラン高原、イラクに隊員とともに赴きました。政権与党を信じていましたよ。その政権の与党の閣僚が合憲か違憲かなかなか言わない、これは前代未聞だと思いますよ。まさに、これは政権運営の中枢の人だと思いますよ。防衛大臣、なぜ今までこの件について福島大臣と話し合わなかったんですか。
北澤: 内閣の構成は、これが単独である場合と連立がありますが、連立の政権を組むときには、それに参画する各党の党首が寄って政権合意を作り上げるわけでありますから、その後に私は鳩山総理から任命を受けたわけであります。
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自衛隊は合憲 参院予算委で質問に「そうです」
3月12日/毎日新聞
 社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相は12日の参院予算委員会で、自衛隊を合憲と認める考えを示した。自民党の佐藤正久氏が「合憲と認めるか」とただしたのに対して、「そうです」と認めた。
 社民党は94年、村山富市首相(当時)が自衛隊を合憲と認めたが、自衛隊のイラク派遣を受け、06年の「社会民主党宣言」では「現状、明らかに違憲状態にある」としている。

福島党首、自衛隊合憲認める
3月12日/産経新聞
 社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相は12日の参院予算委員会で、自衛隊の憲法上の位置づけについて合憲と認めた。自民党の佐藤正久氏が「内閣の方針は合憲だ。合憲でよいか」とただしたのに対し、「そうです」と答えた。福島氏は1日の衆院予算委で「党として合憲か違憲か結論を出していない」と述べていた。

コメント

_ 鉄甲機 ― 2010/03/22 22:06

まずは確認。社民党としては
「自衛隊そのものは合憲である。」
とお考えであるということでよろしいですか。
もちろん「現在の任務内容には違憲の疑いのある活動があるけれど。」と但し書きつきで。

次に質問です。
>佐藤: 福島も合憲と認める。
>佐藤: 全然答えてない。自分つくったマニフェストだろ。
>佐藤: (略)これだけ福島が関係するところはたくさんある。

動画は見ていませんし、議事録もまだアップしていないので、質問させていただきますが、佐藤議員は福島大臣を「福島」と呼び捨てにしたり、「マニフェストだろ。」などとぞんざいな物言いをしたのですか? そうだとしたら、佐藤議員は国会議員としての品位に欠けると思わざるを得ませんが。

最後に、「佐藤議員の質問には事実誤認が多い」とのことですが、よくわかりません。
そんなに多いのなら、どのあたりが事実誤認なのか具体的にご指摘いただければ幸いです。

_ 野崎 ― 2010/03/23 21:25

コメントをいただきありがとうございます。

1、本文をお読みいただければ分かるように、「現在の自衛隊は憲法の枠内にある」というのが党としての基本的な立場です。

2、最初に書いてあるように議事録ではなく発言の主旨です。議事録が確定するのには時間がかかるので、内容が分かる程度に拾ったものを転載しています。佐藤議員の口調なり物言いにはとくに問題はなかったと記憶しています。

3、ここの内容は佐藤議員の質問を批判する主旨ではありません。議事録ベースなら具体的に指摘することは出来ますが、そもそも本旨ではない部分ですし面倒なので勘弁してください。マスコミや、社民党関係者の中にすら、「社民党は自衛隊の存在を否定している」「日米安保に反対している」「非武装中立を主張している」といった事実誤認が多くあるわけですから佐藤議員の認識に同様の誤りがあってもむしろ当然かと思います。

_ 鉄甲機 ― 2010/03/24 22:37

早々とご返事いただき、ありがとうございます。

 また目くじらをたてるような事を言いますが、「佐藤議員の口調なり物言いにはとくに問題はなかった」ということであれば、引用したような表現は極めてマズイと思いますが。
 たとえ「発言の主旨」「内容が分かる程度に拾ったもの」であっても、国会質疑で議員が大臣を呼び捨てにするこの異様な表現では、佐藤議員への悪印象を持つ読者は多いでしょうね。(いや、それが目的ですと言われれば、はいそうですかと引き下がりますが)

 「現在の自衛隊は憲法の枠内にある」ということですが、何故そこまで「合憲」と言うことに抵抗するのでしょうか。マスコミ・社民党関係者が事実誤認を続けるのは、「憲法の枠内」という奥歯に物が挟まったような表現に拘ることと無関係ではないと思います。
 「自衛隊は合憲」と言い切り、マスコミ・関係者に周知徹底させないと、自衛隊について前向きに考えることはできないのではないでしょうか。

_ 野崎 ― 2010/03/25 02:34

コメントをありがとうございました。
佐藤議員質問部分は私が作ったものではなく報道ベースの発言メモを転載したものです。とりあえず内容を把握するためのもので、表現ぶり等をどうこうするものではありません。これは佐藤議員の発言だけでなく福島大臣や他の答弁者の発言も同程度の書きぶりになっていると思います。議事録が確定するには一定の時間がかかるので、直後に論評するのには間に合わないわけです。だから「以下は報道ベースの発言主旨・議事録ではない」と断わって、参考として引いているわけです。「へーそういう議論があったんだ」と思ってもらえばいいわけで、「なんだこいつ佐藤議員を礼儀知らずに印象づけて悪印象を持たせようとしてるのか」みたいにいわれてもなあ。リアルタイムのメモは通常こんな程度だと思います。誰がどういう主旨のことを言ったかが記録されればいいわけですから。

なお、自衛隊は合憲、ということに抵抗しているわけではなくて、これまでのオーソライズされている表現を正確に言ってみただけです。全体の主旨を見ていただければ分かるのではないでしょうか。

_ 鉄甲機 ― 2010/03/26 00:24

>私が作ったものではなく報道ベースの発言メモを転載したもの

 いや、それは分かってます。
 しかし、転載されたのはここ。社民党政策審議会スタッフ野崎さんのブログです。引用元が明記されず、引用符が付いていない以上、社民党スタッフの編集意図が入っていると思われても不思議じゃありません。
 確かに『リアルタイムのメモは通常こんな程度だ』とは思いますが、「福島」の後に「大臣」と付け加えることぐらいできるでしょう。呼び捨て表記のメモをそのまま転載するというのは、余りにも無神経に過ぎるのではないかと。
 去年ここで「もう少し表現に気をつけたい」とのご返事を戴きました。ここをご覧になられる社民党にシンパシーを感じてらっしゃる方々はこの発言主旨を読んで「佐藤の野郎。うちの党首にムチャクチャ言いやがって。」と敵愾心を燃やされて結構でしょうが、批判的に見ている人もいるのです。

>自衛隊は合憲、ということに抵抗しているわけではなくて、これまでのオーソライズされている表現を正確に言ってみただけ

 よっぽど「自衛隊は合憲」と言いたくないんだなぁとしか思えませんが。
 自衛隊に対する社民党の認識をできるだけ正確な言葉で表現したいとの気持ちはわかりますが、そんなに言葉を大切にしたいのなら何故『福島』で放ったらかしにするのか理解に苦しみます。

 「またこの人は重箱の隅をつつくようなことをグジグジと」とお思いでしょうが、数十年間社会党社民党を見てきた私は、こういう批判者に対する配慮が足りないところが社民党が党勢を伸ばせない理由の一つではないかと思いますのでコメントを差し上げている次第です。しつこいところはご寛恕願います。

_ 野崎 ― 2010/03/26 01:24

コメントをありがとうございます。
ご指摘のような見方もあるのでしょうから、議事録が出たら張り替えるようにします。別に佐藤さんの口調が失礼だと思わせたいという意図は全くないので、その方が誤解がなくて良いでしょう。ただ、その際、鉄甲機さんのコメントの意味が分からなくなってしまうため、削除させていただきますのでご了解ください。

_ 鉄甲機 ― 2010/03/28 00:06

了解しました。

 議事録に貼りかえられたときには、「自衛隊は憲法の枠内にある」という社民党の公式見解が、何故党首以下議員支持者マスコミに理解されていないのかについて、改めてコメントを差し上げたいと思いますので、そのときはよろしくお願いいたします。

_ 災害救助に迷彩服 ― 2011/03/19 23:59

二次災害時の危険を無視して自衛隊が迷彩服を着て災害現場に行くのは、
自衛隊上層部の自己顕示欲の現れ?

http://hionohananosima.blog79.fc2.com/blog-entry-7.html

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_ 酒井徹の日々改善 - 2011/10/23 20:56

――世界の人々と共生する平和な日本――

この章では、
おそらく『社会民主党宣言』の中で世間的に最も知られ、
かつ最も誤解の多いフレーズが登場する。
「社民党は綱領で
 自衛隊は違憲だと言っている」と言われるのも
この文言のためである。

正確には、
そのくだりは次のようになっている。

「現状、
 明らかに違憲状態にある自衛隊は縮小を図り、
 国境警備・災害救助・国際協力などの任務別組織に
 改編・解消して
 非武装の日本を目指します」。

まず注目すべきは、
自衛隊について、
「現状、明らかに違憲状態にある」という表現を
用いている点である。...